アンチョビ

           
ニシン目カタクチイワシ科。
             
地中海やヨーロッパの近海で獲れる小魚です。             
ヨーロッパの料理にはよく使われますが、中でもイタリア料理、スペイン料理、地中海料理で人気の食材です。
             
三枚におろして塩漬けにし、発酵させた塩蔵のものが食材として使われることが多く、市販の塩蔵アンチョビは、これをオリーブオイルにつけ、瓶詰か缶詰にして売られています。    
         
このアンチョビは非加熱で発酵させており、やや塩分が高いので、塩辛さを感じる時には、水につけて塩分を落としてから使うと良いでしょう。             
             
市販のアンチョビには、三枚におろしたタイプ、ケーパーをアンチョビの実で巻いたもの、ペースト状になったものなどがあります。
                          
サラダやピザ、パスタに加えたり、カナッペのトッピングにして使われるほか、スパイン料理のバーニャ・カウダのソースに使われていることが有名です。     
       
アンチョビを加えることによって、コクと旨味が増し、一緒に使う素材の味を引き立てます。             
しっかり旨味のきいた味なので、少量で料理の味が引き締まります。             
バーニャ・カウダが人気であるように、野菜と相性のいい味です。             
             
イワシの形が気になる方は、ペースト状にしてソースに混ぜて使うか、あらかじめペースト状になったものを使うと良いでしょう。
             
またアンチョビをつけていたオリーブオイルは、タイ料理やベトナム料理お馴染みのいわゆるナンプラーのようなものですから、捨てずにお料理に使うことができます。

栄養
             
アンチョビにはDHA(ドコサヘキサエン)が多く含まれます。
             
DHAは心臓病の予防になるほか、最近はアルツハイマーの予防になることで話題になっています。
             
また欠乏すると脳内のセロトニンが減少するので、うつ病にも有効なことが報告されています。
             
シーフード料理をよく食べた妊婦群と、食べなかった妊婦の群の比較研究の結果では、産後うつの割合もDHAをよく摂取していたグループでは、低いことが明らかになっています。
             
またEPA(エイコサペンタエンサン)も多く、血圧を下げたり、血液をサラサラにする効果が期待できます。
             
この血圧調整効果は、イワシに含まれる酵素のイワシペプチドにもありますので、更に有効であると言えるでしょう。                          
             
その他、善玉コレステロールを増加させたり、脳内神経伝達物質のチロシンを増加させたり、疲労回復に役立つタウリンを含有していたりと、摂取したい成分が多く含まれています。
                           
しかも、殺菌も塩のみで行われるなど、製造工程がシンプルですので、有効成分を逃がすことなく取ることができます。

 

アンチョビとオイルサーディンの違いは?
 

まず魚の種類が微妙に違います。
アンチョビはニシン目カタクチイワシ科、サーディンはニシン目ニシン科です。

アンチョビの方が小さな魚を普通三枚におろして使うのに対し、サーディンはアンチョビよりもやや大きな魚を普通三枚にはおろさず使います。

製造工程も違います。
サーディンは加熱してオイルにつけますが、アンチョビは非加熱で長時間塩漬けにし、熟成したものをオイル漬けにします。

味や使われ方も違っていて、アンチョビが日本の塩辛のようにしょっぱくて、ソースなどの調味料として使えるのに対して、オイルサーディンの方は塩辛いものではないので、素材として使われることが多いようです。