果物は冷やした方が美味しい?

ブドウ糖やショ糖などの甘味成分では、温度による甘みの変化は殆ど起きませんが、果物に多く含まれる果糖は温度が低くなると顕著に甘味が強くなるそうです。

これは、果糖の化学構造が温度変化によって変わり、人間の舌の味蕾(みらい)が、より甘味を感じる構造になるからではないかと考えられています。

冷やすと甘くなる現象は果物に限らず、果糖を含む清涼飲料水やシロップなどでも同様に起こるようです。
ですから冷たい清涼飲料水の方が、ぬるくなった清涼飲料水よりも甘く感じるのは、気のせいではないようです。
 

 

ウチワサボテンの実

ウチワサボテンは南米や地中海沿岸地方に生育する植物で、ウチワサボテンの実はオプンティアともよばれ、ダイエットのフルーツとして注目されています。

このサボテンの実は、
1 サボテンの実が脂肪を吸着して、体外に排出してくれる働きをもっていることや、
2 血糖値を下げる働きがあること、
3 リグニンという成分が満腹感を高めたり、ダイエットに有効な成分を含むこと、
4 ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンC、ミネラルを多く含んでいること、
5 17種類のアミノ酸をバランスよく含んでいること、
6 低カロリーであること、
7 毒性がなくて安全なこと
などが注目されています。




マルタのウチワサボテン
 

オプンティア(ウチワサボテン)は、ヨーロッパではスペイン南東部とマルタに主に分布しています。

マルタでは全島にわたって見かける植物で、生で食べるだけでなく、お料理やジャム、リキュールの材料として使われたり、民間薬として使われたりするなど人々の生活に欠かせないものです。

また食用以外にも、石垣の棚段に植えて、仕切り壁の用途としても使われています。

オプンティアはマルタ語では、bajar tax-xewkと言いますが、直訳すると「トゲいちじく」です。

 
サボテンのトゲ


このトゲは動物に食べられないようにするために付いているとも言われますが、暑い砂漠地帯に生育する植物ですので、トゲが冷却装置としての役割も果たしています。

サボテンの表面についているトゲを全部抜いてしまうと、日差しを散乱することができないので、体表面の温度が約10℃上昇してしまします。

サボテンは雨が全く降らなくても多少の霧があれば、トゲの先端に静電気に帯電した水分子が電気的に引き寄せられ、水を吸収できるため生きていくことができるそうです。

このトゲはもともと葉が変形したものですが、葉がない球状の姿をしていることで、どこから直射日光が当っても体表の半分は日に当たらない状態でいられるそうです。

 

いちじく

原産地はアラビア半島南部と地中海沿岸地方です。
       
クワ科イチジク属。
原産地はアラビア半島南部と地中海沿岸地方。
       
イチジクは比較的手のかからない果樹で、その歴史も古く、新石器時代の遺跡からも炭化した果実が出土したことも知られています。
       
日本でも一般的な果物で、食用にすることが多いのですが、食用以外にも民間薬としても使われます。       
これは、イチジクの果実や葉に見かける、白い乳液上の液体に含まれている、フィシンというたんぱく質分解酵素を利用したもので、痔やイボの治療に使ったりします。
       
果実はやわらかく傷みやすいので、生で食べることができる時期も短いこともあり、様々に加工して保存することが多い果物です。       
 
ワインや酢の醸造用の材料として使われることもあります。



 

栄養
               

イチジクで特に注目される成分は、抗酸化物質のアントシアニンです。       
イチジクにたくさん含まれている、このアントシアニンのポリフェノールが、アンチエイジングに有効とされています。
       
特に女性には、女性ホルモンであるエストロゲンに似た成分も含んでいることから、アンチエイジングに良い果物とされています。
       
その他にも、カリウム、鉄分、カルシウム、ビタミンB1,ビタミンB2,ミネラル、食物繊維を多く含んでいます。
       
この食物繊維は、水溶性と不水溶性の両方を含んでいます。
       
水溶性食物繊維は血中のコレステロールを減らし、不水溶性食物繊維は便通を促します。       
フィシンなどの酵素も含まれていますので、整腸効果はバツグンです。
       
それ以外では、血圧を下げる効果や、動脈硬化防止に有効とも言われています。

 

ザクロ

ザクロ科ザクロ属。       
世界中で栽培されていますが、日当たりが良い場所でよく生育するので、西南アジア、南ヨーロッパ、北アフリカのものは特に有名です。
    
生食だけではなく、ジュースや煮込み料理にも使われます。       
また古くから、洋の東西を問わず、薬としても用いられることも多いのも特徴です。       
       
果実の中に種の多い独特な姿から、様々な言い伝えを持ち、果実を占いの材料として使う国もあります。       
この伝承の中には、子宝に関するものが多く、結婚式の儀式にも使われることがあります。

 
栄養    
 

最近話題になっているのが、ポリフェノールの一種であるエラグ酸です。
       
これは近畿大学農学部の研究で、ザクロに含まれるエラグ酸が、糖尿病の原因になるたんぱく質の生成を抑制することを明らかにしたものです。
       
マウスの実験では、ザクロの果汁成分を2週間摂取したマウスは、糖尿病の原因物質の量を、最大で10分の1程度にまで減らすことができたそうです。       
       
それ以外にも、ビタミンB群、ビタミンCやカリウムが多く含まれています。
       
また抗酸化作用のあるアントシアニンを豊富に含有しているので、アンチエイジングや生活習慣病の予防効果も期待できます。       



 

 

シトラス      

シトラスは、日本語でいうところの柑橘類のことです。 
      
マルタに初めて柑橘類が入ったのは、紀元前9世紀頃で、アラビア人によって持ち込まれたと言われています。

地中海沿岸地方の、温かく乾燥した気候に柑橘類の栽培が適していることから、オレンジやレモン、マンダリンなどの柑橘系の果物を、それほど手をかけることなく育てることができました。
                
冬にはシトラス・フェスティバルという柑橘類のお祭りも開催されるほど、シトラスはマルタの暮らしには欠かすことができないものになっています。
                
地中海マンダリンという、皮が軟らかくて甘みが強いオレンジが多いのですが、その種類は多く、甘いオレンジから苦みのあるものまであります。
       
レモンは日本のものよりも、酸味が少なく甘みが強いものが多いようす。 
      
南イタリアと同じく、レモンを使ったリキュールであるリモンチェッロも作られています。
       
イタリアのシシリア島が近いので、レモンだけではなくオレンジの種類も似ていて、シシリア産が有名な、真っ赤な果肉のブラッド・オレンジも生育しています。
       
柑橘類は全般的に、日本のものに比べて甘みが強いようです。

 

栄養
 

柑橘系の果物は、ビタミンCが豊富なことで有名です。  
     
その他、ビタミンB群や、ビタミンCの働きをサポートするビタミンPも多く含んでいて、これが「柑橘系果物には美肌効果がある」と言われる所以です。
       
またカリウムも多く含まれているので、血圧を調整したり、脳卒中や骨粗鬆症を予防したりする働きが期待できます。
       
イタリア南部のシシリア島や、マルタで生産されるブラッド・オレンジは、これに加えて、赤い色の成分であるアントシアニンという抗酸化物質も含んでいます。
       
アントシアニンは、体内の活性酸素の生成を抑えたり、眼精疲労の回復をはかったり、コラーゲンを安定させるなどの働きから、アンチエイジングの期待が高まっている物質です。
               
また体内で、ビタミンA(美肌効果や老化防止に効果があるレチノール)に変化する、βークリプトキサンチンも含まれているため、特にアンチエイジング効果が高いと言われています。